複雑な胸の内
私には今年、70歳になる父親がいます。
15年近く前に母親と熟年離婚し、
私も、離婚の際のいきさつと、その後の父親の態度に腹を立て、
しばらく音信不通でした。
私の結婚も、父親は居ないものとして進めました。
ちび達もまだ、会わした事がありません。
妹や姉、そして離婚した当事者の母親までも、ある程度連絡はとっていたみたいで、
当時の事情から、私が一番頑なになっていたみたいです。
今だにそれは、私の心の中に、今だに大きなシコリとなって横たわっているんです。
その父親が、癌だと昨晩、妹に告げられました。
父親に関して大事な話があると言われてはいたんですが、
もう少し軽く考えていて、経済的な話だと思い込んでたんです。
前立腺の癌で、肺、リンパにも転移してる可能性があるらしい。
そこまで転移してたら、余命は一年…。
ショックでした。
今まで、無いものとして、現実から目を背けていた自分に突き付けられた過酷な現実。
まだ、父親を労ってやりたい自分と、素直になれない自分がいるんです。
父親の事に関して言えば、奥さんにも、奥さんの御両親にも迷惑をかけてる。
ただ、親父は親父。
孫の顔を見せて、往生させてやりたい。
ちゃんとしてやらないと、人として、子供として後悔しそう。
でも、つい最近まで周りに迷惑をかけていた事実もあり、
素直になれない、複雑な自分が居ます。
まさか、こんな現実の渦中に、自分が存在する事になろうとは…。